／2024.02.05

愛に生きたお義母さん

12月31日から1月8日まで長いお休みを頂戴し、ありがとうございました。
早いものでもう1ヶ月が過ぎてしまいました。

お正月中、私のかつての姑さまが脳梗塞で倒れました。
嫁ぎ先でお義母さんは私を実の娘のように可愛がってくれました。産後に上の子供達のめんどうを見てもらったり、お義父さんに内緒でコッソリおこずかいをくれたり、二人でランチに出かけてお義母さんの職場の行きつけのお店に連れて行ってくれたりしました。お義母さんは49歳で脳梗塞に倒れてしまいましたが、それでも車椅子で一緒に旅行に行ったりしていました。
夫と離婚してからはなかなか会う機会が少なくなったのですが、時々店に買い物に来てくれました。1年に1～2回は会っていたと思います。会うたびに懐かしくて嬉しくて、お互いに手を取り合って喜んでいました。
しかしコロナ禍になってからは施設に出向く事もままならず、もう5年も会えていませんでした。
そんな中
「お袋が救急車で運ばれた」と元夫から連絡がありました。
病院に駆けつけるとドクターから
「血栓が手術のできない所にあるので、このまま投薬で様子をみますが、万が一の時に延命措置をするかどうか、ご家族で決断をしてください。」
と言われました。
「先生、一つだけお願いがあります。お義母さんの顔を見て決めたいと思います。お義母さんに会わせてもらえますか？」
「わかりました。ではもう少しおまちください。」

娘2人と元夫、私も交えて会わせてもらうと、お義母さんはたどたどしく
私の名前を呼びました。何度も何度も泣きながら。
私も泣きながら「お義母さん大変だったね、よくがんばったね。」と。
お義母さんと娘2人と私の4人で手を繋ぎ、お義母さんに気を送りました。
お義母さんの顔に赤みがさしてきました。
「お義母さんありがとう。やっと会えて嬉しかった。」そんな気持ちでした。
集中治療室にお義母さんを見送った後、お義母さんへの感謝の念でいっぱいになり、祈るような気持ちで病院を後にしました。（お義母さんはもう大丈夫。）

次の日、集中治療室から一般病棟に移ったと聞きました。本当に？！
安堵したのと同時に感謝の祈りが届いたのかとびっくりしました。なぜなら集中治療室で3～5日過ごす事になると聞いていたからです。

私は感謝の気持ちが最強の防御だと知っていたのですが、それが2人、3人と人数が増えるたびにもっと増していくのだと実感しました。

人に優しくすればいずれ自分に返ってくることを、たくさんの人を助けたお義母さんから教えてもらいました。お義母さんは本当に優しく意地悪な気持ちのない、誰にでも平等で仲間とたくさんの人の命を救ってきた元看護婦長でした。患者さんにも部下からもドクターにも慕われていました。私は結婚する時に部下の看護師さんたちにうらやましがられたことを覚えています。

人を愛すれば感動ホルモンのエンドロフィンや幸せホルモンのオキシトシンが分泌される。それが病気を治癒させるのは近年の医学でもたくさんの臨床結果が出ています。たくさん笑って元気になればNK細胞が増え免疫力が上がります。

反対に憎悪すればアドレナリンや有害ホルモンが作られて、相手ではなく、自分を自分で攻撃することになります。

故村上和雄博士は笑いが遺伝子（DNA）を換えることを世界で初めて立証されました。笑った被験者の遺伝子を調べたところ23個の遺伝子がスイッチ・オンになっていました。これは「笑い」＝「気分」＝「心」が遺伝子を換えることの証明になりました。

愛すると決心した人々が大勢になれば、世の中にいろんなことが起きたとしても人類は幸せに生き延びていけるのだと思います。

今度はお義母さんを笑顔にできるかな。また孫たちと一緒に面会に行こうと思います。