／2025.11.11

ちぃさんの五徳話『直感と健康法』

当店では、こうしたコラムや店頭にてお客様に健康についてのアドバイスをさせていただいたり、お役立ていただけそうな情報を発信しています。今日はそんな情報との付き合い方についてのお話です。

今では、マクロビオティック師範科を修了し、様々な勉強や体験を重ねてきた店主ですが、お店をはじめた当初はマクロビの存在を知りながらも、「本当にそんなにいいの？」と半信半疑の状態で少し距離を置いてみているところがありました。

マクロビの情報を聞いては「どうなんだろうなぁ」という思いを持ちながら過ごし、本格的に勉強をはじめたのは意外にもお店をはじめてから10年ほどたった頃。
それも、ある時に、ふと「勉強してみようかな」という気持ちになったのです。

そこから本格的に講座を受講し、今では自身の生活の多くにその教えを取り入れるようになりました。
それまで疑う気持ちの方が大きかったにも関わらず、急にやってみようという気持ちになったのも不思議ですが、「きっとそれがベストなタイミングだったのかもしれない」と店主は振り返ります。
早すぎても勉強したい気持ちにはならなかったでしょうし、10年お店をやって様々なことを知りながら情報を整理する力がついてきたくらいのタイミングだったからよかったのかもしれないと言います。

「あれがいい」「これはダメ」あらゆる健康に関する情報があり、学べば学ぶほど、心の中に「いい/悪い」をジャッジする気持ちが出てくるものです。時には周りの人と意見が食い違ってしまうこともあるかもしれません。「健康であるように」という思いで勉強したものが、いつしか周囲の人とぶつかる火種となってしまい、それがストレスを生むことになってしまってはもったいないです。（ストレスが一番身体には良くないですね。）

『この人はこういう考えでこんな提案をしてくれたんだな。』と穏やかな気持ちで受け取ることができれば、その情報は心の中に蓄えられて、いつか取り出すことができる「選択肢」の一つになるかもしれません。
店主のマクロビオティックのように、「知識として知ってはいたけれど、今は必要じゃない」と感じるような情報は、時として自身や周囲の人を助けてくれるもので、過去の誰かからのプレゼントのようなものなのかもしれません。
見聞きして入ってきた情報も、「受け入れる/聞き流す」だけではなく、「自分の経験則を増やす」という感覚で心に留めておく、蓄積するという感覚が大切なのではないかと店主は言います。

店主は、マクロビオティック、自然療法、東洋医学など様々なことを勉強し、試し、自分の身体が受け入れたものを選んできました。自分の直感や感覚を信じて、「身体が求めたら受け入れていけばいい」というシンプルなルールで今のような生活スタイルが出来上がったそうです。
そして、お店で発信している情報はそんな店主の35年もの暮らしの中で学んできたことに基づいています。

ぜひこのコラムも「こうでなくては！」という堅苦しい感じではなく、「なるほど、こんな情報もあるんだ」という感覚でお読みいただき、読者のあなたの中に蓄積していっていただけたら幸いです。
そして、その情報があなたやあなたの周りの方々、お子さんやお孫さんの代まで、皆さんの健康づくりのお役に立てることを願っています。

（坂野ちさと　/　文：竹内あつみ）